以前の記事(デザイナーのためのinDesign 装丁デザインの基本操作まとめ)ではinDesignの基本的な使い方をまとめてみました。ここでは少し高度な機能を使ってみたいと思います。
その名も代替レイアウトとリキッドレイアウトです。これはWebで言うところのレスポンシブデザインと同じと思っていただければ良いでしょう。つまり1つのソースファイルで複数の画面サイズに対応できるというものです。
しかもこちらはDTPなのでコーディングは一切不要で、タブレットからスマートフォンまで対応できるというまさにデザイナー向けの作業ということになります。
inDesignCS6から追加されたこの代替レイアウトとリキッドレイアウトの機能を使うことで、簡単に異なる画面サイズに対応したレイアウトを作成することができます。さっそくやり方をみてみましょう。
inDesignCS6のリキッドレイアウトを使ってみる
複数画面に対応するためにまずはリキッドレイアウト機能を適用していきます。と言っても操作は非常に簡単。マスターを選んで対象のフレームを選択肢、画面サイズが変わったときにどのようにレイアウトするかを決めるだけです。
拡大縮小:画面サイズごとに拡大縮小
中央揃え:オブジェクトの大きさを維持したまま中央に揃える
オブジェクトごと:各オブジェクトごとの設定に従って拡大縮小
ガイドごと:設置したガイドに合わせてレイアウト
inDesignCS6の代替レイアウトを使ってみる
次は代替レイアウトを使ってみましょう。これはリキッドを適用したレイアウトに対して、スマートフォンやタブレットのサイズを当てる作業になります。
こちらもやることは簡単でメニューのレイアウト->代替レイアウト作成を選択し、次に表示されるパネルから目的のサイズを選ぶだけです。すると全てのページに対して選択した画面サイズのレイアウトが適用され、ページパネルに追加されます。
OK押すと自動的に適用されます。
各画面サイズごとにレイアウトを変更する
設定が出来たら、画面サイズごとにレイアウトを最適化していきます。画面を分割して表示することで両方のレイアウトを見ながら微調整できるようになっています。
この記事ではinDesignCS6の代替レイアウトとリキッドレイアウトについて使い方を紹介してみました。Webのレスポンシブデザインと同様、電子書籍においても複数の画面サイズに対応することが必要になってきます。新しく追加されたこの機能を使うことでタブレットやスマートフォンサイズに対応することが簡単にできるようになります。